平成29年4月11日にようやく、東芝が第3四半期発表を行いました。
経営成績や財政状態の内容は連日報道されているので、驚くことはありませんでしたが、
個人的には、監査法人であるPwCあらた監査法人が「意見不表明」で四半期レビュー報告書を提出し、
会社がそのままで公表したことにビックリしています。
「意見不表明」については、監査基準上、「監査人は、重要な監査手続を実施できなかったことにより、財務諸表全体に対する意見表明のための基礎を得ることができなかったときには、意見を表明してはならない。この場合には、別に区分を設けて、財務諸表に対する意見を表明しない旨及びその理由を記載しなければならない。」と定められています。
とはいえ、監査意見不表明を出せるかというと、当然そうそう出せるものではなく、監査法人内の審査もかなり厳しくなります。
PwCグループと東芝グループとで相当揉めた結果であろうと想像できます。
昨年、新日本監査法人から交代した際に、膿が出きっていないことに気づかなかったのか、はたまた騙されていたのか…。そもそも会社自身も海外グループ会社に騙されていたのか…。

新聞記事によると、来期はPwCあらた監査法人の交代も検討の余地があるとか。
東芝グループを監査できるのは、規模的に大手監査法人しかできないので、残るはトーマツかあずさか、でしょうか。
もうすでに4月ですので、期末本決算の時期です。第3四半期発表はかなり延期しましたが、次の発表はどうなるでしょうか…。

きっと、あらたの監査メンバーは相当疲弊しているでしょうね…。同じ会計士として、想像するだけで辛いですね…。